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2021年10月28日
日刊カーゴトップ記事に記載! 北米向けに多目的船定期チャーター
北米発着の海上コンテナ輸送、全世界へのフラットラック・ オープントップコンテナ(オーバーゲージカーゴ)の輸送を得意としているジャパントラストです。 日刊CARGO(2021年10月8日発行)のトップ記事として、弊社ジャパントラストの取り組みが特集されました。 特集記事はこちら 以下同記事より引用。
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北米向けに多目的船定期チャーター ■ジャパントラスト、在来船は今年2回目 全世界のオーバーゲージ(OG)貨物や北米向けを主軸にするFCL(フルコンテナ)専門NVOCC、 ジャパントラストは、コンテナ船以外の船舶のスペースチャーターを拡大している。 10月、同社として初めて韓国・中国発の多目的船(MPP)の定期チャーターを開始する。 多目的船の一部スペースを押さえ、日本発貨物を韓国や中国経由で米ヒューストン向けに毎月輸送する計画だ。 9月後半には、今年2回目の在来船チャーターも断行した。在来船のオンデッキ(甲板)のスペースを自社専用に借り受け、 下関―米ロサンゼルス(LA)で輸送している。 同社として初めて発注した自社バンも完成した。 日本発北米向け海上輸送では、スペース難で新規貨物の営業を実質停止せざるを得ないフォワーダーも少なくない。 同社はリスクを取って複数のチャーターに踏み出し、顧客に新たな輸送の選択肢を提供している。 ▲完成した自社コンテナ 日本発韓・中経由米国で毎月輸送 海上コンテナ市況の混乱が長期化する中、特に北米航路はスペースひっ迫が激しく、 新規貨物のスポット運賃は過去最高値圏が続き、価格に関係なく新規のスペースが取れない状況にまでなっている。 北米西岸港湾ではコンテナ船の沖待ちが過去最大の隻数となり、混雑が激しく、本船スケジュールは大きく遅延。 米国側のコンテナヤード(CY)からの搬出や内陸への鉄道接続も大幅に遅れている。 北米向けを主軸とする同社は、あらゆる手段でスペースをかき集めている。 1年以上かけて海外船社と交渉してきたことが実り、韓国・中国―ヒューストン航路の多目的船のスペースの一部を同社が専用に借り受けることが決まった。 日本発貨物をコンテナ船で韓国や中国港湾に運び、積み替えてヒューストンに海上輸送。 ヒューストンからトラックなどに接続し、全米各地までドア・デリバリー可能だ。 韓国・中国経由の多目的船サービスは10月から毎月レギュラーで実施する。 トランシップ便となるため、日本からヒューストンまでのリードタイム(LT)は計40 ~ 60日程度となるが、 コンテナ船も港湾混雑やスケジュール遅延でLTが大幅に長くなる中、仕向け地によっても異なるが、差はほとんどないとみられる。 多目的船はさまざまな貨物を積載可能なように設計され、コンテナや長尺・OG 貨物も輸送できる。 スペースをチャーターした船舶は鋼材などをメインに輸送しているが、コンテナ市況混乱の中で、 最近は韓国や中国フォワーダーが受託したコンテナ貨物の輸送を増やしているという。 運航する多目的船社とはこれまで付き合いはなかったが、人脈をたぐって交渉を重ねてきた。 同船はヒューストンまで毎便、満船だというが、信頼を得たことで、自社の専用スペースを実現した。 菅哲賢代表取締役社長は「コンテナ船でないスペースも何とか確保するために動いてきた。 韓国・中国発で(日本より相対的に運賃の高い)現地の荷主との運賃競争になるが、 それでも当社に(スペースを)定期的に任せてくれた。 ヒューストン以外に、40フィートコンテナで1回に100本程度のブッキングがあれば、 LAやサバンナなど他港への寄港もアレンジできる」と説明する。 ▲コンテナ番号に社名略字の「JTC」を冠した自社オリジナルの「JTCコンテナ」
▲今年2回目の在来線チャーターでオンデッキにコンテナを搭載して輸送した
自社コンテナ完成、SOCで活用
空コンテナ不足も継続している。 多目的船に積むコンテナは、同社がSOC(シッパーズ・オウン・コンテナ)として調達する考えで、 ブッキング以前にコンテナ手配のオファーが必要になる。 SOC での活用を前提に、同社が今夏前に発注した初の自社バンは完成し、名古屋港付近で保管している。 中国の工場で整備し、「JAPAN TRUST」のロゴや連絡先などを壁面に記入。 コンテナ番号に社名略字の「JTC」を冠した、自社オリジナルの「JTCコンテナ」だ。 20フィート、40フィートハイキューブ各5本の計10本。 コンテナ船社とは、今年の日本発北米向けのSC(サービス・コントラクト)で、 MQC(最低積み荷保証)で前年比1.5 倍の計1 万5000TEU を契約している。 そのうえで、このほど特定船社とは、船社のコンテナ手配でなく、 ジャパントラスト手配のSOCであれば北米向けの追加スペースの供給を受けられることになった。 新たな多目的船チャーターも含み、自社の「JTCコンテナ」をSOCとして活用、 重要顧客に提供して、北米までワンウェイなどで使用する考えだ。 初の自社コンテナで、蔵置や荷役などのオペレーションのコントロールに手間もかかっているというが、 環境の激変下で提供して顧客の支援につなげるうえ、「世界中に動く広告塔」としての宣伝効果も想定する。 菅社長は「自社コンテナを持つことができたのは、感慨深いこと。 10年後ぐらいに、誰かがどこかで見かけたと連絡をくれることを期待している」と話す。 下関―LAでは在来船チャーター 今年2回目、同社として3回目の在来船チャーターは既に実行した。 日本全国から集めたコンテナ貨物を下関で船積みし、LAに輸送している。 在来船のオンデッキのスペースを借り受け、化学品などのドライコンテナ十数本を積んだ。 コンテナはSOCで同社が手配して提供した。 9月21日に下関で荷役を終え、10月前半にLAに到着予定だ。 3月末~ 4月後半に実施した今年1回目は、名古屋―米LAでの在来船チャーターで OG 貨物が中心だったが、今回はコンテナ貨物を対象とした。 リフトオン・リフトオフ(LOLO)方式の荷役を行う在来船は、多目的船と同様、 コンテナ船と違う港湾バースに接岸し、自船に搭載するデッキクレーンで貨物を積み降ろしする。 LA・ロングビーチ(LB)港では、9月後半にコンテナ船の滞船が70隻規模と過去最大となったが、 コンテナ船バースの混雑は回避できる。 このほか、6月に開始した優先的にスペース割り当てをし、ほぼ100%保証する独自の「JTCプライオリテ ィ・チャージ」が好評だ。同社のMQCの枠の中から優先的に割り当て、希望者の要望が枠内ならば、 ほぼ100% の船積みを約束する。チャージ料金はFEU、TEU 問わずコンテナ1本あたり2000ドル。 フォワーダーの北米向け新規貨物の営業には、スペース難の壁が立ちはだかっている。 その中で同社は、複数のチャーターや自社のコンテナ整備にも踏み込んでサービスを多様化する。 「リスクはある。ただ、運賃が高騰している分、いただいている料金を原資に、 新しいことにチャレンジして輸送の要望に応じられるようにすることこそが、使命だと考えている」と菅社長。 「当社のウェブサイトにいただいた大手荷主の問い合わせが、実際にブッキングに結び付いている。 問い合わせは増える一方だ。(未曽有の市況は)100年に1度のチャンス。 いろいろなサービスを立ち上げて『ジャパントラスト』の名前を知ってもらい、 将来に向けて今、信用を得られるよう努力したい」と話している。 北米向け多目的船の定期チャーターは、 米国港湾の労使契約更改で西岸港湾のストライキの不安のある来年に向けても、継続していきたい考えだ。 ジャパントラストは名古屋市中区に本社を置き、日本の従業員数30人。 米国現地法人がLA 本社とシカゴ、ニューヨークに支店を置くほか、メキシコとブラジルにも営業所を構える。 米国法人は10人の体制でほとんどが日本人で、着地側のトラック、鉄道など内陸までのオペレーション管理も自社展開する。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 記事の詳細はこちら>>https://www.jpntrust.co.jp/jtc/wp-content/uploads/2021/10/DailyCargo_211008-JTC.pdf
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投稿者
ジャパントラスト株式会社