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2019年05月08日
コラム/最適物流の科学⑮
最適物流の科学
弊社社長の菅が、2017年12月に『最適物流の科学―舞台は3億6106万平方km。
海を駆け巡る「眠らない仕事」』という書籍を出版しました。
そこで、本ブログでも、その書籍から抜粋した内容を
毎週1話ずつ、ご紹介していきたいと思います。
第十五回となる今回は、海上輸送が得意なフォワーダー(NVOCC)ついての続きをお話しいたします。
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「海外旅行することをイメージして考える」
ここまで、フォワーダー(NVOCC)について説明してきましたが、少しわかりづらいと思われた方もいるかもしれません。ここでは、フォワーダーをより深く理解していただくために、「貨物の旅行代理店」という表現を用いて説明してみたいと思います。外国へ貨物を送る機会にはなじみがなくても、自らが海外旅行へ出掛けるケースであれば比較的イメージしやすいのではないでしょうか。
旅行代理店は、お客様を運ぶ交通機関などの手配をするとともに、パスポートやビザなどの申請や旅行保険の手続きを代行します。旅行に関する煩雑な手続きはすべて旅行代理店が代行してくれるので、旅行者は安心して目的地へ向かうことができます。フォワーダーはこの「旅行者」を「貨物」に置き換えたものということになります。もちろんこの場合、輸送手段は船になります。
旅行代理店は、顧客が自社サービスを選択してくれるように営業努力をしています。同時に旅行者が利用する交通機関あるいは宿泊施設に対して、良い条件でかつ安く利用できるよう営業活動をしているのです。
フォワーダーも同様に、貨物を依頼する荷主に営業活動をしながら、船会社に対してスペースを安く提供してもらえるよう仕入交渉を重ねます。
旅行代理店を利用したことがある人ならおわかりかと思いますが、代理店を通したからといって、その手数料で費用が高額になるということはまずありません。自分ですべての手続きを行なった場合に比べ、安くなるのが通例です。実際、旅行者自身で交通機関や宿泊施設に連絡を取り、値下げ交渉をするのは容易ではありません。そうした交渉を旅行代理店が代行し、旅行者は格安な価格で旅を楽しむことができるのです。フォワーダーも同じです。フォワーダーの営業活動については後の章であらためて触れますが、アウトソーシングだからその分だけ費用がかさむというイメージは誤解です。
また旅行代理店は目的地へ向かうさまざまな手段・ルートの中から、経済性や効率性を考慮しながら最適なものを提示してくれます。フォワーダーも同様に貨物を目的地へ届けるため、荷主の要望に応じてより最適な手段・ルートを選別し提案します。これが「最適物流」です。航路改編、スペース、運賃相場など変化の激しい海運業界において荷主自らが行なうのは難しい事柄をフォワーダーが代行するという意味で、その利用価値は高いといえるでしょう。
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つづく。
次回は、海上輸送が得意なフォワーダー(NVOCC)ついての続きをお話しいたします。
ご興味を持っていただけた方、続きを一気にご覧になられたい方は、ぜひアマゾンでお求めください♪
最適物流の科学――舞台は3億6106万平方km。海を駆け巡る「眠らない仕事」
https://www.amazon.co.jp/dp/4478084297/
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投稿者
ジャパントラスト株式会社