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2020年04月27日
ハリー・ヨシダ氏 YouTube動画紹介 ②NVOCCとコンソリデーターの違いとは?
弊社の社員教育でも活用しているハリー・ヨシダ氏の貿易実務講座YouTube動画を、
本ブログで毎週1講座ご紹介させていただきます。
皆様もぜひお役立てください。
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貿易実務検定C級、B級 一発合格サプルメント(補足)講座です。
今日もまた、生徒さんからよく出てくる質問の答えを皆さんとシェアしてみたいと思います。
国際複合運送を勉強するとですね、そこで出てくる
「NVOCCとコンソリデーターの違いが分かりません」という質問があります。
皆さん、例えば貿易実務検定協会のテキスト等色んなテキストを使っていると思いますけども、
貿易実務ハンドブックなんかをお使いであれば、その172ページをご覧いただければと思います。
ここで簡単にご説明いたしますけども、例えばどういうことかと言うと、この
「国際複合一貫輸送=International Multimodal Transport」
これはですね、日本からシンガポールまでは船で送ると。
シンガポールから、今度はドバイまで飛行機を使って送るということがありますね。
これをまとめてやってしまう。
それからその先トラックで運ぶ。
例えばアメリカなんか面白いですね。
アメリカを通じてヨーロッパに送るのにこういう方法があるじゃない。
日本からアメリカの西海岸に船をつけて、そこまで船。
そこから貨車。Railですね。電車、貨車に乗せて、ずっと東側まで送る。
そして東側からまた船に乗せてですね、今度はヨーロッパへ船で送る。
地球を半周する訳ですけども。
こういう風にしてヨーロッパへ送る方法もある、と。
例えばあと、私も昔ね、当時のソビエト連邦の時にシベリア鉄道で一人旅をしたのですけども。
もうかれこれ40年近く前なのですが。
そのシベリア鉄道を使ってですね、モスクワへ行って、そしてヨーロッパに入る、という方法もあるのですね。
船と鉄道ですね。
こういった船、鉄道、トラック。
色んな運送手段を使って、とにかくDoor to Door。
指定された場所から指定された場所で荷物を受け取って、
指定された場所で荷物を引き渡すというサービスも最近できるようになったのですね。
これは、大きな理由はコンテナというものができたと。
コンテナ輸送ができたことで、こういったことが可能になったという歴史的背景があるのですけども。
そういったInternational Multimodal Transportができるようになって、そういった新しいシステムなのですけどね。
これを出来る業者さんのことを複合運送人(=Multimodal Transporter)と呼びます。
これが今や世界の、海外の主流、主たる取引、運送形態に変わっている訳です。
そこで、NVOCCとConsolidator、よく似ているんだけど何が違うのか。
実際に商社で仕事していても、これを頭の中でハッキリ使い分けている人ってあまりいないと思いますね。
ただ常識としてね、知っておいたほうがいいと思うので、
正しく言葉を使ったほうがいいと思うので、一つの定義を明確にしておきましょう。
こういうことですね。
Air&Sea。
先ほど言いました、飛行機と海。
例えばここからシンガポールまで船で運んで、シンガポールからドバイまでは飛行機を使う。
こういったことを例えば日本通運さんがお願いをしたとする。
日本通運さんはですね、実は自分ではパイロットを雇って飛行機を持っている訳ではない。
それから船をですね、全部自分の船を使う訳じゃないですよね。
フィリピンの船を使ったり、インドの船を使ったり、ロシアの船を使ったりして運ぶ訳ですが。
要するにそういった船を船ごと貸して、という感じですね。
その船に積ませてよ、という契約をする訳ですね。
自分では持っていないということで、
「Non Vessel Operating Common Carrier」
これがNVOCC。
Vesselというのは船の本体のことを言います。
船体のことをVesselと言いますけども。
それが無い、それを持たずにオペレートしてる。
そういった事業をやっているCommon Carrier。
Commonっていうと、イメージ的に言うと、一般の大衆から貨物を集めるという風なイメージでいいと思うんですね。
ということでNon Vessel Operating Common Carrier。
基本的には海、要するにVesselなので、船。
船を中心に、他に鉄道や飛行機も使うという、そういう意味なんですね。
ということで基本的には元々、その海貨業者、海の海上貨物運送が中心になります。
で、その船を使わない会社もありますよね。
船を使わないでもっぱら飛行機でものを運ぶ仕事を主たる目的としていて、
そして飛行機の空港に着いたら、そこからトラックや貨物で運ぶ陸上運送ですね。
といったことを業者さんはですね、航空機業界とか、代理店のような運送業者さんの方は、
自分たちのことをConsolidatorとよくお使いになっているのでございます。
まあ言い換えるとね、Forwarderとどう違うんだ、Forwarderも一緒じゃないの、と。
そうなんですね。よく似てるんです。
棲み分けをするとするならForwarderは海もNVOCCもConsolidatorも含めたものを
Forwarderという風な意味と取っていいと、私は考えております。
そうすれば色んな本を読んで、その内容が紐解けるということですね。
ですから、その中の航空貨物は専門と言いますかね。
主たる運送される業者さんを、ForwarderさんをConsolidatorと呼ぶ。
Forwarderの方が大きいと。
Consolidatorが小さな丸と。
こういうことになりますね。集合の感覚で言いますとね。
別の言葉で英語で言いますと、Air Flight Forwarderという風に言っております。
Consolidator=Air Flight Forwarder=Air&陸上
ということなんですが、さあ、これで少しイメージができたでしょうか。
それでは皆さんの試験一発合格をお祈りしております。
それではまた、次の動画をお楽しみに。
投稿者
ジャパントラスト株式会社