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2019年10月02日
コラム/最適物流の科学㉖
最適物流の科学
弊社社長の菅が、2017年12月に『最適物流の科学―舞台は3億6106万平方km。
海を駆け巡る「眠らない仕事」』という書籍を出版しました。
そこで、本ブログでも、その書籍から抜粋した内容を
毎週1話ずつ、ご紹介していきたいと思います。
第二十六回となる今回は、「三国間貿易はフォワーダーの得意分野」というテーマでお話しいたします。
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「船積書類の扱いにもきめ細かな配慮が求められる」
三国間貿易では、貨物、代金とともに、船積書類も三国間でやり取りされます。その際に気をつけねばならないのが、輸入者に仕入れ値が伝わらないようにすることです。
次のようなケースをイメージしてみてください。通信販売である商品を購入したとします。そのとき、送られてきた商品と一緒に仕入値が記載されている書類が入っていました。そこには、自分が販売店に支払った金額よりも大幅に低い金額が書かれていました。それを目にしたとき、皆さんはどう思うでしょうか。
マージンが上乗せされることはわかっていても、実際にその額を知ってしまうと複雑な思いを抱くはずです。場合によっては、もう二度とその業者から購入しないという決断をするかもしれません。販売者(仲介者)は、そうしたトラブルが起きないよう注意をする必要があるのです。
先にフォワーダーの業務のところで見たように、船積書類の中で金額が記載されているものはインボイスという書類です。インボイスは仲介者から輸出者へ、輸入者から仲介者へ、計二通が発行されます。
つまり、基本的に輸出者と輸入者は別のものを目にするわけですが、担当者の不注意で同じものが輸出者から輸入者に渡ってしまう可能性があります。輸出に際しては、仕入価格を記した前者のインボイスを使いますが、通関手続きの後、販売価格を記載した後者のインボイスに差し替えねばなりません。
こうした作業を円滑に行なうという意味でも、三国間貿易においてはフォワーダーなど輸出国と輸入国に拠点を持つ業者のサポートは必要不可欠なのです。もちろん委託を受けたフォワーダーには、仕入値だけでなく、必要のない情報が輸出者から輸入者へ漏れないよう注意する義務があります。
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つづく。
次回は、「荷主が知っておきたい海運会社の種別と特徴」というテーマでお話しいたします。
ご興味を持っていただけた方、続きを一気にご覧になられたい方は、ぜひアマゾンでお求めください♪
最適物流の科学――舞台は3億6106万平方km。海を駆け巡る「眠らない仕事」
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投稿者
ジャパントラスト株式会社